公益社団法人日本看護科学学会 第44回日本看護科学学会学術集会長
前田 ひとみ(熊本大学・熊本保健科学大学)
石川県能登地方を震源とする令和6年能登半島地震とそれに関連する事故により、お亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げます。また、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。
この度、第 44 回日本看護科学学会学術集会を令和6年12月7日(土)・ 8日(日)に、熊本城ホールと市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館))で開催させて頂くことになりました。大変名誉に思うとともに、本学会役員の方々をはじめ、すべての会員、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症はようやく下火になったように見えますが、未だに罹患後症状で苦しまれている方もいらっしゃいます。また、地球上のいたるところで、温暖化に伴う異常気象、自然災害、紛争により経済的格差が生じ、健康格差、教育格差など、様々な格差が生じています。看護科学は健康ニーズに基づいたケアプログラムや予防教育の開発、適切かつ公平な医療サービスへのアクセスの改善などの幅広いアプローチで、健康格差の縮小に貢献しています。そこで、学術集会のテーマを「格差社会への看護科学の挑戦~想像を超えた未来を創造する~」といたしました。
公益社団法人日本看護科学学会は、「看護学の発展を図り、広く知識の交流に努め、もって人々の健康と福祉に貢献する」ことを目的に、1981年に設立されました。1987年には看護系の学会としては初めて日本学術会議への登録が認められ、2010年には公益認定され、会員数は毎年確実に増加し、現在は会員数10,000名を超える学会となっています。メイン会場となっている熊本城ホールは平成28年4月の熊本地震後の「熊本市震災復興計画」によって令和元年に完成しました。単独でも3,000名規模のコンベンションを開催することができる施設です。私共は、参加者の皆様にとって実りの多い学術集会を目指し、特別講演、教育講演、シンポジウム、交流セッション、市民公開セミナーなどの企画に取組んでいます。
学術集会の意義は、会員が一堂に会し、看護学の英知を集結し、交流を深めることにあります。熊本の地で対面での熱い議論と活発な交流をしていただき、看護学を未来につなげて頂けることを願っております。皆様と直接お目にかかることを心よりお待ち申し上げます。
謹白
令和6年1月吉日